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安全な食品とは何か?生協とは何か?

今回の毒餃子事件。正直、かなりがっかりした。3つのことを特に書きたい。

まずは、生協に。
これは私もある種の当事者なので、まずは心よりお詫びしたい。

去年のミートホープのときも感じたのが、生協の人たちは当事者意識を持って、食の安全を考えているのか?ということ。生協というとなんとなく1つのイメージがあるけれど、実際には3つのレイヤーになっている。

一番トップには日本生活協同組合連合会というのが存在する。ここは今回のCOOPブランドなどの商品開発をおこなったり、2番目のレイヤーの生協をまとめている。2番目のレイヤーは、パルシステムや生活クラブなど。パルシステムと生活クラブは完全な競合である。3番目のレイヤーには、実際の店舗や宅配システムが存在する。

たとえば私は、パルシステムの商品を下部生協である埼玉県ドゥコープからの宅配を受けている。商品開発で言うと、パルシステムの場合、あまり第一のレイヤーであるCO-OPブランドは扱っておらず、パルシステムブランドの商品が多い。

パルシステムで言えば第三のレイヤーである下部生協もパルシステムの商品に加え、独自の商品を開発していたりする。

そのなかで、「生協」といわれた時の感じ方が違うのだ。たぶん。生協で事件が起こると、当然パルシステムも含むと考える。しかし、パルシステムはうちは大丈夫です、という。

生協イコール安全、ではなく、パルシステムイコール安全という、構図だ。でも、本当にそれでいいのか?それなら生協とは何か?生協イコール安全でない生協とはいったい何なのか?

今後は、商品評価委員として、初心にもどり、安心安全をどのように担保しているのかを、じっくり探りたい。国産比率(商品数、販売個数、販売額)、海外工場で製造された場合の監査体制、などなど。私に与えられた宿題も多い。

つぎに、国内の食品行政。

通報からマスコミの報道までの推移を見ると、日本の食品の安全についての体制の、あまりの脆弱ぶりに笑ってしまう。特に、千葉の保健所の人のインタビューには、力が抜けた。消費者庁の必要性については懐疑的な私にも、ひとつのきっかけにはなるのかなと思わせる。中国の食品が怖いというよりも、日本の食品安全行政は怖い、そう感じた。

そして最後に、消費者。

今回の冷凍餃子の売値は、40個で398円だったそうだ。同様の餃子の材料を店舗で購入したら810円となったそうだ。(朝日新聞 2/2朝刊)

安さと手軽さ。消費者がそれを求めた末の、結果でもあるのだ。

本当に安全なものを買うなら、リスクをすべて取り除けばいい。

化学的な農薬を何十年も使っていない、できるだけ上流の汚染されていない水を農業用水として利用した畑で、有機肥料だけを使って丹精込めて作られた野菜や米、遺伝子組み換えでない飼料を使って育てられた家畜などの素材を新鮮な状態で入手し、加工はすべて自らの手で。

そうすればかなりリスクは低減できるだろう。でもそんな状態はすでにファンタジー。なので、少しずつリスクの少ない道を考える。

国内の加工業者なら安心だろう
⇒ミートホープなどの原料偽装でそれほどリスク回避にならないことは実証済み

有名ブランドの加工業者なら安心だろう
⇒JTなど国内有数の有名企業でもそれほどリスク回避にならないことは実証済み

高ければ安心だろう
⇒船場吉兆など有名料亭でもそれほどリスク回避にならないことは実証済み

日付が新しければ安心だろう
⇒相次ぐ日付偽装(たぶんこれはまだまだすべてが表には出ていないだろう)で、それほどリスク回避にならないことは実証済み

私はすでに目の前の商品が何かを見抜く力はない。見抜けないのに、そのものの本質とは違うものを信じて買っている。信じているものが信じられなくなっているのは、誰のせいか?うそをつく企業か?うそを見抜けない私か?

本当に絶対的に安心なものが欲しければ、徹底的に時間をかけて自分で育て調達し加工するしかないのに、安全な食材を安い値段で買おうとする。無理に決まっているのだ。また企業もそんな消費者に応えようとする。歪むに決まっているのだ。

安心、安全には、膨大なコストがかかることを骨身にしみるべきだ。時間コストから逃れるならば、経済的コストを負うべきなのだ。手軽で、安いもの。時間コストも負担せず、経済的コストも負担しないなら、安全についてはリスクがつきものであることを、知るべきだ。

今回の事件での私の宿題は大きい。生協の当事者としても、そして消費者としても。消費者行政にも、もしかしたらコストとリスクということを消費者に知らしめる義務こそが実は、大きいのではないか?

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