丹羽文雄氏の死去
丹羽文雄氏が、4月20日に死去したということを、電車の中でほかのおじさんが読んでいる日経の最終面の瀬戸内寂聴氏のコラムで知った。
たいへん不謹慎な言葉を許していただければ、「やっと」という思いがついしてしまう。100歳の大往生である。
彼の作品は読んだことがない。手にとって見たこともない。
それでも、彼の死去は私にとってとても大きなニュースなのだ。
わたしがこの人生において、影響を受けた本というのはたくさんあるが、確実に5本の指に入る本のなかに、本田佳子さんの父・丹羽文雄 介護の日々という本がある。
本田佳子さんは、丹羽文雄氏の一人娘。結婚後、家庭をもち、長い海外暮らしを経て、時期を隔てて相次いでアルツハイマーを病んだ両親の介護にずいぶんご苦労された。その苦労談が書かれている。幸運なことに、嫁がれた先も、もちろん丹羽家も裕福であったために、その介護の様子は、何もかもすべて背負い込むというようなものではないけれど、それでも、ほころんだ家族をマネージメントするための苦労と、それにめげない前向きな様子が、本当に印象的な本だった。
本には、育ちのよいお嬢様の雰囲気をもつ佳子さんの前向きなオーラが溢れているが、実は、介護のストレスでアルコール中毒になったということも、この本の著述だったか、また別の機会に知ったのか、私の心に残っている。そして何より、ショックだったのは、父親を看取ることなく、01年4月に自らが先になくなってしまったのだ。両親と義理のお母様の介護疲れによる過労死とのことだ。大きな記事ではなかったが、当時その記事を読んで、わたしは暗澹たる気持ちになったものだ。
私は、一人っ子。そして、旦那は長男だ。物心ついてから、わたしにとって最大の課題は、両親の介護である。わたしは両親のことを心から愛しているし、だからこそ、その気持ちをずっと持ち続けたいと思っている。でも、介護は奇麗事ではないことも、わかっているつもりだ。今でも元気な、私よりも元気な両親であることは本当にありがたいと思っている。でもいつ何があるかはわからない。
本田さんの本やその死は、わたしに覚悟と勇気を与えた。そして、何よりも私のミッションというものが、この本のおかげで、明確になったのだ。
それは、確か、あとがきの言葉だった。日本にかけているのは「ケア フォー ケアテイカー」という視点。つまり、育児や介護など、人の世話をしている人への、ケアの不在だと。そして、彼女はこれに関連する活動をなさっていた。
娘なんだから親の世話をするのが当たり前、母親なんだから子供の世話をするのが当たり前。そういう言葉で、美容院に行ったり、ちょっと気分転換にマッサージにいったり、そんなことからも遠ざけるような風潮。
メインで世話を担当している人をリラックスさせてあげるようなケア。この体制が整えば、どれほど楽になるだろう。世話をする人に笑顔がなければ、される人もまた笑顔を失う。
ああ、これだ!と思った。わたしはこの「ケア フォー ケアテイカー」でいこうと。
ワーキングマザースタイル[wmstyle.jp]を立ち上げたのも、この気持ちから。ケアをしている人へのケアを、したかった。まだ、この言葉の上で、やりたいアイデアがいくつかある。わたしの人生の羅針盤になる言葉を初めて教えてくれたのが、この本田さんの本なのだ。
願わくば、丹羽文雄氏が天国では、ちゃんと佳子さんの顔を覚えていらして、佳子さんが敬愛してやまなかったダンディーな笑顔を向けて差し上げますように。ご冥福をお祈り申し上げます。
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東大の起業サークルの代表をつとめる方から取材の依頼。もう待ち合わせの喫茶店で、つい「かーわいい」と叫んでしまった。


MTG3件とEビジネス研究会。
今日は10周年を迎えた
本日、六本木ヒルズに行ったら、大量のくまがいた。なんと、ワーキングマザースタイル[wmstyle.jp]へのPR依頼で
今日は、